13-THIRTEEN- → MASS

the GazettEにとって8年振りとなる日本武道館は、偶然にも私にとっても8年振りのthe GazettEだった。正直もっと最近にライブを観た印象だったけど、私が前回観たthe GazettEは「13-THIRTEEN-」の日本武道館公演。久しぶりに観たthe GazettEの感想をいまさらながら(本当にいまさらながら)残しておく。

 

私にとってthe GazettEという存在はヴィジュアル系というジャンルの中心にあるブレない軸のようなもの。もちろん私自身の本命バンドを含めてヴィジュアル系というジャンルには様々なバンドがいる。それでも「ヴィジュアル系バンドと言えば?」と問われれば私は迷いなくthe GazettEの名前をあげる。きっと私が過ごした青春時代に(私自身の体感で)もっともメディア露出があったバンドだったからだと思う。だから私にとってthe GazettEはこのジャンルにとって軸のようなバンドなのである。

 

そんな彼らの8年振りの日本武道館公演は最新のthe GazettEを知るには最適の公演だった。2021年にリリースされたアルバム「MASS」は、彼らを「STACKED RUBBISH」(からの色々すっ飛ばして「TOXIC」)で止めてしまっていた私が聴いてもthe GazettEらしいと思えるもので、ライブで聴くといっそうその思いを強く感じた。もちろん8年という時間の中で彼らが少しずつ形を変えてきた部分も多くあったけど、それでも“帰ってきた”と思えるライブだった。the GazettEとファンの信頼感、熱量は心地よいものだったし、何より私が人生の全てを注ぎ込むほどこのジャンルを愛していたあの時を鮮明に思い出させてくれるものだった。

 

私自身はすべてにおいて古の記憶に囚われ続けるタイプの人間であるので、この公演でもっとも"アガった"のは、やはりアンコール。「赤いワンピース」はじまりとは!確かにアンコールで何かやらかしてくれるだろうとは思っていたけれど、「赤いワンピース」!しかも続けて「貴方ノ為ノ此ノ命。」!古のバンギャを呼び起こし、テンションをぶちあげさせるにはもってこいの選曲過ぎる。耳の奥を揺さぶる厚みのあるバンドサウンドが心地良い。久しぶりに摂取する音に脳を刺激され、記憶の彼方に消えていたはずの振りが自然と出てくる。染み付いた動きはどれだけ時が経っても抜けない。こわい。たぶん老人ホームに入るくらいの歳になっても抜けないと思う。

 

ダブルアンコールでしっかり「未成年」が披露されたのも嬉しかった。どれだけ楽曲が増えても、この楽曲を捨てることなく、立ち位置も守り続けてくれている。嬉しい。「未成年」は文字通り、私自身が未成年の頃から聴き続けている楽曲で、高校を卒業した年の3月に聴いて以来特別な楽曲になっている。あのときの「未成年」(と「春雪の頃」)はきっとこの先の人生も忘れないと思う。それくらい思い入れのある楽曲。あの時からいい具合に歳を重ねてさらに大人になったthe GazettEが演奏する「未成年」も、歩んできたバンド人生を映し出しているようでとてつもなくよかった。

 

というところまでが、ライブが終わってガガーッと書き記したこと。ここまで書いたんだったらそのままアップロードすればよかったけど、久しぶりに文字を書いたが故におかしいところが多くて、どうしようか悩んでいるうちにこんなに時間が経ってしまった。このままだと2023年が終わってしまいそうなので、とりあえず書いたそのままアップロードしておく。

 

結論、8年という時を経て再度摂取することができた「the GazettE日本武道館公演」は私が日本武道館ではじめてthe GazettEを観たあのときの高揚感を思い出させてくれる熱い公演で、今後も定期的にthe GazettEのライブを摂取していきたいと思わせてくれる公演だった。