オードリーのオールナイトニッポンin東京ドームによせて

花道の先、セカンドステージにラジオブースが出現し、ふたりがラジオを始めた瞬間「私、ラジオに関わる仕事がしたい」と思うくらい感動した。

 

我が家は母がラジオをよく聞く人だったから幼い頃から休日を自宅で過ごすとき、車でのお出かけするとき、オタク業に勤しむときに様々な番組を聞いて育った。テレビを観るほどではないけどちょっと物足りない瞬間はラジオを聞く、それが結構当たり前だった。

 

そんな人生に寄り添ってくれていたラジオが、いま、目の前に、生で存在している。そう思ったら最近25時帰宅の日も少なくないトチ狂った社畜「この感動、労働でしか返せない!!」と思ってしまった。前日も深夜まで働かされた社畜は、この感動を労働以外の何であらわしていいか分からなかったのだ。頼む、オードリーのオールナイトニッポンのために労働させてくれ!いまなら社畜なんでもやれます!ほんとです!

 

そう思うくらい本気で感動した。若林さんによる「東京 文京区の東京ドームをキーステーションに、全国の映画館とLINE CUBE SHIBUYA、配信でご覧のみなさんをつなぎ全国ネットでお送りします(大体のニュアンス)」という出だしと長々とした提供読み上げで一気にラジオの世界に引き込まれつつ、でもラジオらしい演出だけではない、春日さんとフワちゃんによる味玉トッピング権争奪プロレス、縁の深い芸人さんによる転換、春日さんによる愛車の強制手動駐車、若林さんのDJからのMC wakaと星野源さんとのコラボライブ(!)という数々のエンターテイメントに身体を震わせた。文字するといっそう思うが、本当に盛りだくさんすぎたし、豪華すぎた。チケット代とグッズの利益でゲストのギャラから何までまかなえてるか心配だよ。こんな公演この先も早々あるものではないだろうと思うと、このイベントを生で体感できたことは奇跡なのかもしれない。

 

最後の最後に披露された長尺の漫才。ここしばらく私の中でオードリーは芸人ではあるけれどもテレビの人、ラジオの人…メディア人という印象が強くて。でもこの日の漫才はオードリーの根本にある動かぬ意思のようなものを強く感じさせられるものだったし、そうだこの人たちは漫才をする人だった!と再認識させられた。それまでの各コーナーはエンターテイメントとして面白いものだったけれど、漫才は芸術品を観る感覚に近い「面白い」だったかな。叶うならもう一度観たい。きっと無理なんだろうけど。

 

そんなオードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム。「お互いトゥースだったらまたやりましょう」という言葉を期待してこの先もリトルトゥースを続けたい。